茅葺き屋根の裏側(屋根裏)に潜入!!2020年02月07日

今はほとんど見ることがなくなった

 

茅葺き屋根ですが、実は……。

 

茅葺きを板金で囲っているだけで、

 

その裏側はまだまだ昔の茅のまま残っているのですよ。

 

今日は、その茅葺きの裏側を紹介しようと思います。

 

 

茅葺き屋根を板金で囲ってしまった理由には、

 

いろいろな要素がありますが、

 

その一つにメンテナンスがあると思います。

 

板金で囲ってしまった方が雨水を

 

確実に防ぐことができますからね。

 

では、その裏側はどうなっているの??

 

もう茅は捨てちゃったのかな?? と思うかもしれません。

 

いえいえ、そんなことありません。

 

茅葺きをのこしたまま板金で囲っているので、

 

裏側は茅のままですよ。

 

 

上の写真を見て、何か気が付くことはありませんか。

 

そう、茅を一番近くで支えているのは、竹なんです。

 

もちろん、構造的フレームは木材ですが、

 

茅を留めているのは竹なんです。

 

その竹を留めている木材を叉首(さす)と言います。

 

 

この叉首(さす)を構造的フレームの小屋梁につき立てて、

 

棟で交差する部分を縄で縛って三角形のフレームを作っています。

 

今回茅葺きの裏側を見せてもらって、

 

改めて興味が深まった部分が下の写真です。

 

 

先ほど叉首(さす)は小屋梁につき立てると説明しました。

 

しかし、写真は小屋梁より奥に突き出た梁(片持ち梁)の

 

先端につき立てています。恐らく軒を深くしたくてワザと

 

梁を伸ばして、その先端に叉首(さす)を立てています。

 

 

 

日本建築がとても興味深く、おもしろいのは

 

この様に基本的な造りがあるのだけれども、

 

よく見ると一つ一つアレンジ(オリジナル性)があるのです。

 

何気なく見ていた日本建築も、ちょっと注意して観ると

 

そのオリジナル性を見つけられて、きっと嬉しい気分になりますよ。