こちらの現場は、柱の補強・取替えが終わり、『貫(ぬき)』を通し終わりました。
さて、『貫(ぬき)』とは何かご存知ですか?
貫は下の写真の矢印が付いている柱の真ん中を貫通して柱と柱をつないでいる材の事です。
貫は、柱を貫通して柱同士をつなぎ、軸組に粘り強さを持たせる役割と下地の役割を持った横材の事です。
この貫を使った工法は、鎌倉時代に禅宗の寺院建築に用いられたのが最初と言われています。
現代では筋交いや構造用合板など構造耐力となる材料がありますが、その前はこの貫を使って構造を強くしていたのですね。
こちらの現場は文化財に指定されているので、伝統工法を残しながら改修していきます。