設計事務所の仕事は、建築物を設計するだけではありません。
 設計が終わった後は、現場に足を運んで
 工事が問題なく順調に進んでいるか、
 正しい施工が出来ているか、等の
 現場の監理も重要な仕事の一つなのです。
 例えば、どんなことがあるかというと下の写真です。
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奥の方になりますが、矢印の指している部分を
 よく見ると壁の一番奥がそのままになっています。
 手前はプラスターボードが貼ってあるのに…。
 『ちょっとだけだから、問題ないでしょう。』と思うかもしれません。
 しかし、この建物は屋外側に使う材料の仕様と
 屋内側に使う材料の仕様の組合せで防火性能を確保しています。
 その為、貼っていない部分は防火性能が足りていない!ということになります。
他にもよく見かける事例は、この写真です。

釘がめり込んでいます。
 これは、構造用合板を取付けた写真です。
 耐震性能を確保するために構造用合板を壁に
 取付けて耐力壁としているのです。
 しかし、構造用合板が耐力壁として認められているのは
  釘がメリ込んでいない状態のときです。
 今は技術が進み、空気の圧力を使って釘を電動釘打ち込みます。
 その空気の圧力の設定が高いと
 上の写真の様にメリ込んでしまいます。
 ですので、空気の圧力の設定を弱めにして、
 メリ込まない様にしなければなりません。
これらの事を現場で作業している人は
 知らないということが多いです。
 知らないまま工事が進んでいくと
 せっかくお客様をはじめ多くの人が
 一生懸命つくった建物も
 性能が不足した状態になってしまいます。
 そうならないためにも、
 現場の監理をすることも設計事務所の仕事です。