建物現況調査を活性化狙う!!2018年04月26日

今週月曜日の読売新聞に
『建物現況調査』について記事がありました。

 

今年の4月から宅地建物取引業法が改正されて、
中古住宅の取引に伴い専門家が建物の劣化状況などを調べる
『建物現況調査(ホームインスペクション)』
実施するかどうかを売り主、買い主に確認することが
義務付けられました。

 

この法改正の狙いは、恐らく中古住宅の流通を
活性させたいということだと思います。
専門家が劣化状況を調べることで
買い手に安心感を持ってもらえること
購入後のトラブルが減ることなどが期待されています。
確かに高い買い物だけに、どんな建物か分かると安心しますよね。

 

早速先日私も『既存住宅現況調査技術者』の資格を
持っているので、調査をしてきました!
私が現況調査している時も購入予定の方は、
検討している住宅がどの様な状況なのか自分達でも
いろいろ現況を見ていました。
きっと報告書を見て、安心して頂けたと思います。


施工ミスを見逃さない!現場監理も重要な仕事!!2018年04月20日

設計事務所の仕事は、建築物を設計するだけではありません。
設計が終わった後は、現場に足を運んで
工事が問題なく順調に進んでいるか、
正しい施工が出来ているか、等の
現場の監理も重要な仕事の一つなのです。
例えば、どんなことがあるかというと下の写真です。

プラスターボードの貼り忘れ、防火性能の低下

奥の方になりますが、矢印の指している部分を
よく見ると壁の一番奥がそのままになっています。
手前はプラスターボードが貼ってあるのに…。
『ちょっとだけだから、問題ないでしょう。』と思うかもしれません。
しかし、この建物は屋外側に使う材料の仕様と
屋内側に使う材料の仕様の組合せで防火性能を確保しています。
その為、貼っていない部分は防火性能が足りていない!ということになります。

 

他にもよく見かける事例は、この写真です。

構造用合板、釘のめり込み、耐震性能の低下

釘がめり込んでいます。
これは、構造用合板を取付けた写真です。
耐震性能を確保するために構造用合板を壁に
取付けて耐力壁としているのです。
しかし、構造用合板が耐力壁として認められているのは
釘がメリ込んでいない状態のときです。
今は技術が進み、空気の圧力を使って釘を電動釘打ち込みます。
その空気の圧力の設定が高いと
上の写真の様にメリ込んでしまいます。
ですので、空気の圧力の設定を弱めにして、
メリ込まない様にしなければなりません。

 

これらの事を現場で作業している人は
知らないということが多いです。
知らないまま工事が進んでいくと
せっかくお客様をはじめ多くの人が
一生懸命つくった建物も
性能が不足した状態になってしまいます。
そうならないためにも、
現場の監理をすることも設計事務所の仕事です。