『リフォーム』という言葉は私が小さい頃から使われていた言葉だったと記憶しています。
そして、『リノベーション』という言葉は数年前からよく聞くようになった言葉だと思います。
では、『リフォーム』と『リノベーション』は何が違うのでしょうか?
両方とも既存の建物を改修する工事の時に使われますが、改修する工事の内容が変わってきます。
その違いを、YouTube で解説をしました。
気になる方は、ご覧ください。
今日のブログは、豊田市足助地区の重要伝統的建造物群保存地区にある天王社さんの進捗を報告します。
みなさん、『揚家(あげや)』という言葉を聞いたことがありますか?
字を見ると何となく想像できるかもしれません。
そうです!家を持ち上げるのです。
天王社さんの今回の修繕工事の目的の一つに、『土台を取替える』工事があります。
土台を取替えるためには、部材を全部バラバラに解体してやり直す方法もありますが、
今回の様に建物全体をジャッキアップして、枕木の上に乗せるのです。
こうすれば、梁や桁はそのままで土台だけを取替えることができます。
もちろん、揚家するために瓦を降ろしたり、床組を解体はしましたが、
建物全部をバラバラにして、組み直すよりも時間も手間も短縮できます。
では、これはどうやって揚げたのか?と疑問が出てきますよね。
今回は柱の足元に鉄骨を縛り付けて、その鉄骨を油圧ジャッキでジャッキアップしたのです。
この時、柱と鉄骨を縛り付けるワイヤーロープの結び方が揚家工事の中で一番重要なんです。
このワイヤーロープの結び方を見ると鉄骨が上がってもお社がズリ落ちてしまうのではないか?と思ってしまいますよね。
実はこの結び方に職人技があるのです!
ズリ落ちようとすればするほど、ワイヤーロープが締め付ける仕組みになっているのです。
なので、柱を傷めないように柱の周りには養生する板を当てがっています。
その養生板には、ワイヤーロープが痛々しいくらいめり込んで締め付けているのです。
その為、少しズリ落ちてからは一切動かなくなります。
揚家している間に縁石の沈下防止と防湿を兼ねて基礎コンクリートを打設します。
コンクリート工事をしている間に土台の加工をして、土台の取替え工事へと進んでいきます。
それでは、また次回のブログを楽しみにしてください。