愛知県には国宝・犬山城や
名古屋城など立派な天守閣と
言われるお城があります。
今回は、そんな大きなお城ではなく
山城・足助城に行ってきました。
山城とは、山地を利用した城をいいます。
このお城は発掘調査の結果15世紀後半から
16世紀後半の痕跡が見つかったそうです。
当初は、軍事空間的な役割のみが強かったです。
天守閣の様な派手さはないものの、
ドッシリした地に根差した雰囲気がありました。
そして、風とガレが注目したのが…… 屋根仕上げです。
薄くはいだ板を重ねて仕上げる杮葺きです。
板の大きさは、それぞれですが30cm ×30cm で
厚み4.5~6mm 程です。
そして材質は、耐久性のある木、水に強い木、はぎやすい木として
杉やさわらがよく使われているようです。
この杮葺きは、小口などを鉋で仕上げるため、
とても優雅な印象になります。
山城のドッシリとした中に、
杮葺きの優雅さで見た目の印象を
重々しいものにならない様にバランスが取れています。
犬山城や名古屋城とはまた違った味わいのあるお城でした。
そして帰り際に、山城・足助城のお城印もちゃんと購入しましたよ。
足助で鍛冶屋の体験ができる!!
と言う事で行ってきました。
鍛冶屋と言うと鉄を熱して、
赤くなった鉄を金槌で叩いて
成形する作業を思い浮かべると思います。
そして、誰しも一度はやってみたいと
思うのではないでしょうか。
実は僕もその一人です。
それが体験できると聞いたら、
やるしかないですよね。
ということで、実際にやってきました。
どうせなら、子ども達にも体験させてやりたくて
一緒に行ってきました。
鍛冶の体験では、5寸釘をペーパーナイフにしました。
まず初めに、釘を熱します。
釘が赤くなったら、一気に叩きます。
ことわざにもあるように、
『鉄は熱いうちに打て』まさしくその言葉通りです。
そして、鉄を成形するのは叩くだけではありません。
捻じったりもするのです。
とは言え、素人がやっているので、
最終的にはプロにバランスを整えてもらいます。
そして、砥石で研いでもらったら完成です。
取手部分の捻じれ加減も、子どもによってそれぞれですね。
それが手造りならではなのかもしれません。
なかなか出来ない体験で僕も子ども達も
とても楽しい時間でした。
先日、恩師である建築家・藤岡龍介氏の
著書『町家の知恵、美しい暮らし 住み継ぐ』を読みました。
その中に、下記の内容を見つけました。
『町の変化は致し方ないが、
せっかくの歴史と文化のある風景が、
どこにでもあるような町並みに変わるのは忍びない。』
これは、僕がアメリカ東部・ヨーロッパの西洋建築を
観て回る旅をして、ヨーロッパの町並みを観て感動し、
日本で民家再生・リノベーションを志すことを決めた時と
同じ心境が綴ってあった。
また、次のようなことも記載されていた。
『家は一軒の価値だけでなく、
町並みをつくる重要な要素である。』
これは昨年、中日新聞に掲載された時に
風とガレが話していた中に似た内容がある。
恩師・藤岡氏のもとを離れて12年目になる。
しかし、その時の教えていただいた本質はいまだに自分の中に
残っている事を再確認できた。
これからも、この気持ちを持ち続けて頑張るぞ!!
『お父さんが子育てを楽しめば、家族が笑顔に!』が
合言葉の豊田市男性保育師連盟のパパレンジャーの
実行委員を今年度やってみました。
今年度と言っても実際の活動は、10月から始まって1月下旬で終わりました。
パパレンジャーは幼児とパパが一緒に遊ぶイベントを全5回企画されています。
その最後のイベントを参加者のパパさんの有志が実行委員になって企画します。
毎年この最後のイベントのテーマは、
『家ではできない遊びをやる!!』です。
一言で言うと『いたずら心』を満たしてくれる企画です。
僕が担当した企画は、『ピニャータ割り』。
家の中でスポンジ棒を振り回して遊んでいたら怒られちゃいますよね。
そんなこと気にせずに思いっ切り振り回して、叩いて、割って……
中からお菓子が出てくる!!
子ども達にとっては最高に楽しい時間だったと思います。
正直、僕もやりたかった……。
実は僕、結構子どもと遊ぶのが好きなんです。
『豊田をもっとオモシロくしたい!』という人が
”あつまり”・”つながり”・”ひろがる”場の
とよた会議でスピーカーをやってきました。
豊田市で色々な活動をしている人達って
実はい~っぱいいるんです。
そんな人達が集まって、どんな活動をしているか
どんな想いを持っているのかを話をして、
交流できる場なんですね。
私、風とガレも空き家をリノベーションして
活用する事で地域を盛り上げていこうという想いを
熱~くスピーチしてきました。
スピーチした後は、僕以外のスピーカーの方や
話を聞いていただいた参加者さんと
お互いの想いを聞いたりして、
新しい出会いがありました。
3月8日(日)に、豊田スカイホールで
『WE LOVE とよたフェスタ』があります。
そこでも、世界一ワクワクする楽しいふるさとを目指す人達が
たくさん集まって展示や発表をします。
こんなたくさんの人達がいる豊田市はこれからが楽しみです。
もちろん、『WE LOVE とよたフェスタ』に
風とガレも豊田市にある魅力ある日本建築の紹介をパネル出展します。
ぜひ見に来てくださいね。
今はほとんど見ることがなくなった
茅葺き屋根ですが、実は……。
茅葺きを板金で囲っているだけで、
その裏側はまだまだ昔の茅のまま残っているのですよ。
今日は、その茅葺きの裏側を紹介しようと思います。
茅葺き屋根を板金で囲ってしまった理由には、
いろいろな要素がありますが、
その一つにメンテナンスがあると思います。
板金で囲ってしまった方が雨水を
確実に防ぐことができますからね。
では、その裏側はどうなっているの??
もう茅は捨てちゃったのかな?? と思うかもしれません。
いえいえ、そんなことありません。
茅葺きをのこしたまま板金で囲っているので、
裏側は茅のままですよ。
上の写真を見て、何か気が付くことはありませんか。
そう、茅を一番近くで支えているのは、竹なんです。
もちろん、構造的フレームは木材ですが、
茅を留めているのは竹なんです。
その竹を留めている木材を叉首(さす)と言います。
この叉首(さす)を構造的フレームの小屋梁につき立てて、
棟で交差する部分を縄で縛って三角形のフレームを作っています。
今回茅葺きの裏側を見せてもらって、
改めて興味が深まった部分が下の写真です。
先ほど叉首(さす)は小屋梁につき立てると説明しました。
しかし、写真は小屋梁より奥に突き出た梁(片持ち梁)の
先端につき立てています。恐らく軒を深くしたくてワザと
梁を伸ばして、その先端に叉首(さす)を立てています。
日本建築がとても興味深く、おもしろいのは
この様に基本的な造りがあるのだけれども、
よく見ると一つ一つアレンジ(オリジナル性)があるのです。
何気なく見ていた日本建築も、ちょっと注意して観ると
そのオリジナル性を見つけられて、きっと嬉しい気分になりますよ。
昨年11月に開催しました『とよたまちさとミライ塾2019』第3期。
小原地区にある川見薬師寺本堂の蝦虹梁を紹介しました。
その『とよたまちさとミライ塾2019』での活動が、
主に小原地区で配布されているフリーペーパー『おばらのじかん』で
「小原の穴場名所」として紹介されました!!
とても嬉しいです!!
豊田市にある日本建築の魅力が多くの人に伝わると良いですね。
今年3月8日(日)にも3年目となる『WE LOVE とよたフェスタ2020』にて
豊田市の魅力とリノベーションのススメをパネル展示する予定です。
ぜひ、観に来てくださいね!
日本の屋根に使われている瓦を
普段は何気なく見ている方が
ほとんどではないでしょうか?
実は瓦をしげしげ見て歩くと
いろいろな形の瓦があることに
気が付くのです。
例えば、屋根の先端(軒先)の瓦を
軒瓦と呼びますが、その軒瓦にも
いろいろな形があります。
これらは一般庶民の屋根に使われている瓦です。
実はお城や寺院などになると、
その大名の家紋や寺院の名前が入ったりもします。
そして、豊田・松平郷といえば松平家発祥の地です。
その松平にある松平東照宮には葵のご紋入りの
瓦が使われていました。
江戸幕府を開いた徳川家の家紋の入った瓦があるなんてビックリしました。
写真左の軒瓦をよく見ると前回のブログで書いた千鳥がいますよ。
どこにいるか見つけれましたか。
日本の文化には、よく使われるデザイン模様があります。
例えば、『青海波文様』や『市松模様』等がその一つです。
その類のもので、『千鳥』の絵柄があります。
写真が無くて残念なのですが、
襖の取手に千鳥が型取られていたりします。
建築以外でも、時々見かけた記憶があります。
先日、日本刀を見せてもらえる機会がありました。
日本刀を仕組みを見せてもらった時です。
あッッ!!!!! 千鳥がッッ!!!!!
そして左側にある扇方の模様が、『青海波文様』です。
先ほど例に挙げた『青海波文様』は建築ではこんな所に使われています。
市松模様は襖だったり、他にもこんな所にも取り入れられているんです。
その他にも日本の伝統模様で代表的なものは、
『亀甲文様』『鱗文様』『麻の葉文様』
『七宝文様』『籠目文様』などがあります。
日本文化のいろいろな所に使われているようです。
ちょっと気にして見るとたくさん見つかるかもしれませんね。
僕が建築を志すキッカケは建築家サンティアゴ・カラトラバが設計した
アラミジョ橋に衝撃を受けたことは以前のブログで書きました。
それ以来、僕は建築家サンティアゴ・カラトラバの作品が
大好きになました。
今日は、建築家サンティアゴ・カラトラバの作品を紹介したいと思います。
今回紹介する作品は、スペイン・バレンシアの『芸術科学都市』にある
IMAXシアター『レミスフェリック』です。
建築家サンティアゴ・カラトラバは建築構造をデザインすることで有名です。
しかし、『レミスフェリック』の魅力はそれだけではありません。
実は、日本建築の設計にもよく使われている手法があるのです。
それは『水面に建築物を写す』という方法です。
『レミスフェリック』は水面に映すことで、
人の眼に見えるように設計されている。
日本の建築物でこの手法が使われている代表的な建築物は、
平等院鳳凰堂や浄瑠璃寺本堂などがあります。
平等院鳳凰堂は、あたかも極楽の宝池に浮かぶ宮殿のように
水面にその美しい姿を映しています。
浄瑠璃寺本堂は、扉を開けて直接仏様を拝むのは恐れおおいということで、
水面にその姿を映し水面に写った仏様を拝むことができるようになっています。
(この日は風があり、本堂は水面に映らなかった)
それぞれ水面に映すことに色々な想いがあったようですね。
また、水面に映る姿を楽しむ文化は建築物だけではありません。
富士山は湖の水面に写っている姿も多くの日本人から愛されてきました。
『レミスフェリック』を見て、水面に写る姿を楽しむ文化が
東洋・西洋問わず存在することに驚きました。
新年あけましておめでとうございます。
2020年の初日の出は、雲一つない空でした。
雲一つない空からお日様が昇る景色は、
初日の出ということもあると思いますが、
とても新鮮な気持ちにさせてくれます。
この陽の光を受けると
気持ちを新たにやる気が込み上げてきますね。
2020年も、一つ一つの事に全力で取り組み、
少しでも皆さんに喜んでいただけるようにいたします。
どうぞ一級建築士事務所 風とガレを
よろしくお願いいたします。
豊田市役所未来都市推進課が進めている
SDGs パートナーに登録しました。
SDGs とは、国連サミットで
採択された国際目標です。
『持続可能な世界を実現させる
17のゴール・169のターゲットから構成され、
地球上の誰一人として取り残さないこと』を誓ったものです。
なかなか難しい内容になっていて、
いまいちハッキリとした形が見えにくいのですね。
僕なりの解釈としては、
地球上の誰もが豊な暮らしを送ることができるように
ひとり一人が出来ることをやっていく。
その内容として、17のゴールと169のターゲットが
設定されている。
上記のような感じで考えています。
風とガレでは、空き家リノベーション事業をすることで
17のゴールの中の、
『11. 住み続けられるまちづくりを』
この分野でSDGs パートナーとして活動していきます。