今月の初めになりますが、建て方・上棟の物件がありました。
建築設計の仕事に携わって21年目になりますが、
今でも建て方・上棟の時は緊張します。
そして、無事に棟木が架かると凄くホッとします。
【写真】棟木を架ける準備が完了!
【写真】無事に棟木が架かり、垂木工事が半分終わりました。
柱や梁の加工は、今の時代は機械で削りますが、
その加工形状を指示するのはやっぱり人の手でやります。
工務店さんから確認の加工図面が提出され、
それを一つひとつチェックして、加工してもらいます。
その加工図面を間違えてしまうと、当然棟木が架かるところまで
柱・梁が組み上がっていきません。
なので、棟木が架かると加工図面にミスがなかったことになります。
棟木が架かるということは建物の骨格が出来上がり、この後肉付け工事になるので、
建物が無事に出来上がることが目に見えて分かるのです。
そういう事もあって、棟木が架かるとホッとするのです。
この後も、完成に向けて工事の監理をしっかりやっていきます。
建物を支える基礎は、耐久性や強度の面から
木造建築でも鉄筋コンクリートで造ります。
鉄筋コンクリートは、引っ張る力に対して強い鉄筋と
圧縮する(潰そうとする)力に対して強いコンクリートを
合体させた構造体です。
鉄筋コンクリートで大切なことの一つに、
鉄筋の組み方(配筋)があります。
引っ張る力に対して強い鉄筋は、
力に耐えられるだけの量が必要です。
その為、風とガレではどの建物も構造専門の一級建築士さんに
構造計算をしてもらっています。
その計算の結果をもとに鉄筋を組んでいきます。
先日、その鉄筋が組み終わった時点で検査に行ってきました。
鉄筋の太さ、間隔、鉄筋のジョイント部分の長さとコンクリートの被り巾を検査します。
鉄筋の太さと間隔の確認
これも鉄筋の太さと間隔の確認
コンクリートの被りの確認
コンクリートの仕上がり巾の確認
鉄筋はコンクリート工事が完了するとみることができなくなるので、
コンクリート工事の前にチェックをします。
チェックをして問題なければ、コンクリート工事をします。
もし、チェックして問題があった場合は、是正してからコンクリート工事をします。
設計士の仕事は、設計して図面を描いた後も工事のチェックをする仕事(監理)があります。
風とガレでは、お客様と打合せ・計画をして、建物が完成して、
お客様にお渡しするまで、サポートしています。
これから、住宅や施設を建てようかとご検討している方は、
ぜひこちらへお問合せください。
お待ちしていま~す。
先日、地鎮祭をおこなった現場は、
無事に解体が終わりました。
そして、今日は新たに建てる建物の位置を確定する丁張(ちょうはり)の確認をしました。
『丁張(ちょうはり)』とは何かというと、
新しく建てる建物の位置と高さの基準が分かるようにすること。
上の写真の矢印にある蛍光黄色の糸が
外壁の中心になるところです。
また、糸の高さを基準にして基礎の高さなどが分かるようになっています。
この様に丁張(ちょうはり)は、工事の一番最初におこなう工事で、
建物の出来上がる位置を決める大切な工事です。
この糸があるおかげで、
誰もが見てすぐにどこに建物ができるのか分かりますよね。
建物の位置が決まったら、次はいよいよ基礎工事です。
少しずつ着実に出来上がっていくと完成が楽しみになります。
次の工事を楽しみにしていてください。
先週の木曜日・大安。
明日から工事が始まる物件の地鎮祭が行われました。
今回は、建替え工事なので、今までの生活を守っていただいた感謝と
建替え工事の安全祈願として、解体御祓いと地鎮祭を行いました。
地鎮祭をするといよいよ図面で打合せしていたことが
実物として少しずつ出来上がっていきます。
各工事の監理をしっかりして、良い建築物になるようにします。
先週末の土曜日に、
“とよたならではを体験”することができるプログラムを集めた事業であるとよたまちさとミライ塾+の一環で、
設計のワークショップを開催しました。
豊田市には、足助町に重要伝統的建造物群保存地区(以下「重伝建地区」)があります。
その街並みを散策しながら、重伝建地区の一角にある敷地を使って、
店舗のある住宅を設計するワークショップをしました。
最初に、住まいを設計するために考えることを簡単に解説してから、
街並みの景観を意識して設計してもらいました。
参加者さんは、自分なりに一生懸命考えていました。
豊田市に重伝建地区があって、その景観で街の歴史を感じてもらえると嬉しいです。
また、設計というものに触れてみれ、
設計の仕事について興味を持ってもらえるともっと嬉しいです。
このワークショップは、12月2日(土)にも開催します。
一級建築士に教えてもらって、自分でお店のある家を設計してみよう! | とよたまちさとミライ塾 (toyota-miraijuku.com)
是非ご参加ください。
昨年、リノベーション工事が竣工した福祉施設・就労継続支援B型事業所「よりみち」さんが
東海愛知新聞社さんに紹介されました。
事業社や社会の役に立つことができて、うれしいです。
リノベーションの最大のメリットは、
『コストコントロールできること!』
次回、リノベーションのメリットについて、
ブログを書きますね。
楽しみにしていてください。
今日は生憎の天気ですが、
足助重伝建・指定物件の文化庁による視察がありました。
今、お話をいただいている足助町新町の社の修繕工事も
来年度補助金を受けて修繕する予定ですので、視察の対象です。
修繕内容を文化庁の方と協議をして、決めていきます。
後から付属したものを今回の修繕で取り外し、できるだけ当初の形に近付けます。
外壁もモルタル塗りを取り除き、土塗で仕上げることになりました。
雨による劣化の心配があるのですが、
文化庁の方からの雨対策のアドバイスもいただけました。
文化財の修繕工事にもいろいろと便利な建材が出てきました。
修繕工事が楽しみです。
もうすぐ夏休みも終わりですね。
今年の夏休みに家族と河口湖に行ってきました。
その道中に寄った朝霧高原道の駅の駐車場に、このような看板がありました。
『茅の森』
日本の古民家の屋根と言えば、茅葺き屋根ですよね。
今は使われなくなっていますが、
文化財として残っている建物の葺き替えする時、茅はどこから調達するのかな?
と以前から少し気になっていたのですが、
この看板を見て、解決しました。
もちろん、ここだけでなく全国各地でこのように文化財建造物の保存修理のための
資材の安定的確保として敷地を設定して育てているんですね。
今回のブログは、建築作品の紹介です。
世界でも有名な美術館の一つに、ルーブル美術館があります。
今となっては、ルーブル美術館の顔にもなっているガラスのピラミッドがあります。
建築家・I.M.ペイ氏の設計です。
中に入って、観てみると思っていたよりも細い材料で組み上げられています。
これは驚きました。
これだけのガラスを支えているので、
しっかりとした材料で組まれているかと思いきや、
細いスティール・ワイヤ―でした。
このガラスは1枚あたり150kg もあり、合計670枚で
総量100t もの重さを細いスティール・ワイヤーの張力を利用した船舶建造技術が使われているそうです。
それだけでなく、ガラスのピラミッドの下にある螺旋階段も注目です。
一般的な螺旋階段は中心に柱があり、その柱に段板が付いており、支えられる構造になっているのですが、
ルーブル美術館の螺旋階段は、
一番下と一番上の部分だけがそれぞれの床に設置しているだけなんです。
これに人が乗って階段を上がっていくので、当然階段を上がっていく人の体重を支えるわけです。
それを考えると、「どんな構造になっているのかな?凄いな~!」と思わず感心してしまいます。
ジィ~と観ていると不思議な感じになってきます。
ルーブル美術館は、フランスの首都パリにあり遠いですが、
コロナも落ち着き、海外にも行けるようになってきましたので、
パリに行くことがあれば、モナ・リザなどの美術品だけでなく、
今回紹介した建築物も観てください。
ブログ更新が久しぶりになってしまいました。
梅雨でジメジメしてい蒸し暑いですね。
先日、足助・新町地区にある天王社さんの実測に行ってきました。
社建築の屋根の妻側(写真上)をよく見ると、
屋根は微妙にカーブがかかっている。
直線ではないです!
この曲線によって懐を大きく取りながらも、
正面から見たときに、軒先が接近してこない意匠(写真下)になります。
もし、屋根が直線だったら軒はもっと低くなり、接近してくる感じが出てしまいます。
来年度もしくは再来年度にこの社の修繕工事を予定しています。
その為の実測調査です。
現況の状態を図面にして、修繕内容を検討します。
キレイになる社が楽しみですね。