日本建築の大きな特徴!2018年01月09日

明けましておめでとうございます。
今年も日本建築のこと、建築の性能のこと等々
いろいろと建築のおもしろ話、
まじめ話を綴っていこうと思います。
どうぞお楽しみにしていてください。

 

早速ですが、今日は日本建築の
基本的な構造について
お話をしようと思います。
建築の造りをみていくと、
架構式構造
組積式構造
一体式構造

上記の3通りに分けられます。

 

架構式構造は、柱や梁などの
細長い部材を組み立てて建築物の
躯体を骨格状に建てていく方法。
木造や鉄骨造がこれに分類されます。
壁がなくても建てることが出来る。

架構式構造、日本建築

 

組積式構造は、ブロック(塊)状の
材料を積み上げて躯体を作る方法。
石造や煉瓦造がこれに分類されます。

組積構造、ル・トロネ修道院

 

一体式構造は、柱・梁や床など
建物全体を連続する一体の構造物と方法。
鉄筋コンクリート造がこれに分類されます。

 

これからすると日本建築は、
ほぼ架構式構造で建てられています。
ではなぜ、日本では架構式構造が
採用されて発展してきたのでしょうか。

 

まずは日本列島には、杉・桧といった
森林資源が豊富に存在し、
架構式構造にとって良質な材料となったこと。
そして、柱・梁で構成されるため
風通しの良い建築をつくるのに適していたこと。
日本の気候において高温多湿の夏季には、
現代みたいに機械的冷房がない時代では
通風がとても重要でした。

 

上記の理由だけではないと思いますが、
これらが大きな要因ではあったようです。
日本建築にはこの架構式構造の特徴を
上手に使って自然と暮らしを繋げています。
それはまた別の機会にお話しします。
(参考文献:物語 ものの建築史 日本壁のはなし)