日本建築の代表的屋根の一つ檜皮葺きについて2020年04月14日

日本建築の屋根には色々な種類があります。

 

現代の屋根は、瓦葺き金属(板金)葺きがほとんどです。

 

しかし、社寺建築をみると檜皮葺き杮(板)葺きがみられます。

 

杮(板)葺きについては、先月足助城に行った時のことを

 

ブログ記事にした時に紹介しました(山城の足助城を見学してきました)。

 

 

 

今日は、もう一つの檜皮葺きについて紹介したいと思います。

 

豊田市の隣の岡崎市にある瀧山寺・本堂が国の重要文化財に指定されています。

 

その本堂の屋根が、檜皮葺きです。

 

 

 

檜皮葺きは、読んで字のごとく桧の樹皮です。

 

樹皮と言っても一番外側いちばんのゴツゴツした『鬼皮』、

 

真ん中の『真皮』、一番内側で木質に接する『甘皮』に分けられ、

 

檜皮葺きで使用されるのは、第二層目の『真皮』です。

 

その真皮を少しずつズラしながら竹で作った釘で留めていきます。

 

 

 

檜皮葺きの歴史を見ると七世紀後半に登場していた記録があります。

 

ただし、現存する檜皮葺きの屋根は最も古い例でも

 

十五世紀の半ばまでしかさかのぼらないようです。

 

瓦は中国から伝播した技法ですし、茅葺きはヨーロッパにも

 

類似を見出せるようです。

 

しかし、樹皮を用いる屋根葺工法は他にはない、

 

日本独自のもののようです。

 

そして、檜皮葺きの魅力は何と言っても、あの曲線美です。

 

 

ゆったりとした優雅な感じのする曲線

 

作り出す素材はありません。

 

有名な建築物で言えば京都の清水寺ですね。

 

ぜひ観る機会がありましたら屋根の優雅さも

 

注目してくださいね。

 

 


とよたまちさとミライ塾でプログラムを開催しました。2018年10月23日

先週末から始まった『とよたまちさとミライ塾2018』
風とガレも豊田の魅力を発信するため、
「テーマは『屋根』。日本建築の屋根を徹底解明!」
プログラムを開催しました。

 

昨年に初参加して、今年は2回目の参加です。
豊田市足助町には
国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている
街並みがあります。
その街並みを散策しながら、
日本建築の魅力を知ってもらう企画をしました。

 

昨年は、意外と気が付かない日本建築の
おもしろい所を探しながら散策する内容でした。
今年は、もう少し踏み込んで日本建築の『屋根』について
分かりやすく解説しました。
観光地でよく観る檜皮葺き(例:二条城唐門の屋根)や
杮葺き(例:桂離宮中書院)の中がどういう仕組みに
なっているか、瓦の種類屋根のかたち、名称、など
写真を見てもらいながら解説しました。

解説した後は、実際に足助の街並みを見ながら、
日本建築の魅力を楽しんでもらいました。

 

参加者さんからの声
『気づきにくい点を説明してもらえて、
楽しく歩けました。』

『私は建築のことは全然わからないのですが、
わからないからこそ「なるほど」と
興味をもってお話を聞くことができました。
あと、吉谷さんが楽しそうに話されているのが
とても印象的で、本当に日本建築が好きなんだなぁと
お話に引き込まれていました。』 等

 

参加者さんから楽しかったと言ってもらえて良かったです。
また、機会がありましたら企画したいと思います。